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月別アーカイブ: 2025年6月

flapjackのよもやま話~一人前~

みなさんこんにちは!

株式会社Flapjackの更新担当の中西です!

 

さて今日は

flapjackのよもやま話~一人前

ということで、舞台設営業者が一人前になるまでの道のりを、リアルな現場視点から丁寧に解説します。

 

舞台演出の華やかさの裏には、目立たないが極めて重要な仕事「舞台設営」があります。ステージを“安全・正確・美しく”整えるこの仕事には、高度な技術と現場対応力が求められます。


1. 【入門期】舞台現場の基本を学ぶ

■ 初期は“道具の名前”と“作業手順”を覚える

舞台設営の現場では、専門用語や特有の道具が数多く使われます。

  • トラス、バトン、平台、バミリなどを覚える

  • 工具の使い方、安全帯の装着方法を学ぶ

  • 先輩の指示に即座に動ける“反応力”を鍛える

■ 体力と忍耐力が試される時期

夜間搬入や深夜撤去など、不規則な時間帯での作業も多く、まずは「続ける体力」が鍵となります。


2. 【習熟期】技術と判断力を身につける

■ 組み立て・分解作業の効率化

次第に、構造物の組立て・ばらしの流れを理解し、全体を見ながら動けるようになります。

  • 図面やスケッチから作業内容を読み解く

  • ケーブルの引き回し、照明スタンドの設置なども経験

  • 「この作業は次に何が必要か?」を予測し行動

■ 安全確認・品質の意識が芽生える

  • 転倒防止措置、耐荷重の考慮

  • 見え方・美観にも配慮した設営

  • トラブル発生時の冷静な対応力が求められる


3. 【成長期】部分的な“責任”を任される

現場リーダーや技術者の補佐として、小規模なセクションを任されるようになります

  • 照明吊り込みの監督、舞台装置の固定確認など

  • タイムテーブルに基づいた段取り管理

  • 若手への指導やアドバイスも開始

この時期には「技術×対人力×段取り力」のバランスが求められ、真のプロフェッショナルへの階段を登り始めます。


4. 【一人前】現場全体を俯瞰し判断できる存在へ

一人前とされる人材は、現場全体を見渡しながら複数の作業工程を管理できる能力を持ちます。

  • 舞台図面・演出意図を理解し施工に反映

  • 他業種(照明・音響・美術)との連携・調整

  • トラブルや突発対応にリーダーシップを発揮

また、現場によって異なる「演出家の癖」や「会場のクセ」を把握し、柔軟に対応する知見も重要となります。


5. 一人前までにかかる年数と心構え

人によって差はありますが、一人前と呼ばれるまでに約3〜5年が一般的です。その間には、次のような成長マインドが重要です。

  • 「失敗は学び」:現場でのミスを糧にする

  • 「気配りは技術」:現場での細やかな配慮が信頼につながる

  • 「技術は盗んで身につける」:先輩の動きを観察し、吸収する姿勢


舞台設営業という仕事は、表には出にくいですが、演出を支える「縁の下の職人」です。一人前になるまでの道のりは決して平坦ではありませんが、現場でしか得られない達成感と仲間との絆がそこにはあります。

 

 

私たちflapjackでは自社の資材を使い丁寧に設営等を行っています!

そして、一緒に縁の下の力持ちになってくれる仲間を募集しています!

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flapjackのよもやま話~3D図面~

みなさんこんにちは!

株式会社Flapjackの更新担当の中西です!

 

さて今日は

flapjackのよもやま話~3D図面

ということで、舞台設営業者にとっての3D図面の重要性とその可能性を、実務目線で深堀りしていきます。

 

舞台設営と聞くと、華やかな演出の裏側で繊細な準備が求められる仕事を想像されるかもしれません。その中で近年、「3D図面」の活用が急速に進んでおり、現場の効率・安全性・創造性を大きく向上させています。


1. 舞台設営における3D図面とは?

従来の2D図面では平面情報が中心で、実際の舞台空間や動線、照明の陰影などが伝わりづらいという課題がありました。これに対し、3D図面では舞台空間を立体的に再現することで、設計意図をより直感的に伝えることが可能になります。

  • 舞台装置や背景パネルの配置を3Dで確認

  • 照明の陰影や動線の干渉を事前にチェック

  • 客席からの見え方までシミュレーション可能


2. 実務上のメリット:視認性と共有性の向上

■ 設営スタッフ間での意思疎通がスムーズに

立体的なビジュアルで装置の構造や搬入経路を共有できるため、現場でのミスや手戻りが減少します。

■ クライアントとのイメージ共有が明確に

演出家や主催者と事前に完成イメージを共有できることで、確認・修正のやり取りが効率化されます。


3. 安全管理にも寄与する3D図面

舞台設営には高所作業、重量物の移動、狭所作業などのリスクが伴います。3D図面を活用することで、事前にリスクポイントを可視化し、対応策を検討できます。

  • 吊り物の干渉チェック

  • 足場やトラスの構造安全性の確認

  • 動線・避難経路のシミュレーション


4. 舞台演出との連動:演出の精度向上

3D図面は、単なる設営の図面ではなく「演出そのものの一部」としても活用されています。

  • プロジェクションマッピングの投影位置を正確に設定

  • 可動式装置やギミックとの連携検証

  • 照明・音響プランとの統合設計が可能

これにより、演出家や照明技師、音響オペレーターが同じ情報をもとに作業を進められるため、舞台全体の一体感が向上します。


5. 導入時の課題と今後の展望

■ 導入障壁

  • 専用ソフト(Vectorworks, SketchUpなど)の学習コスト

  • PCスペックやCAD技術者の確保

  • 初期導入コスト

■ 展望

今後は、AR・VRとの連携によるリアルタイムな舞台空間の仮想体験、クラウドでの共同編集など、さらに進化した「スマート舞台設営」が現実のものになるでしょう。


3D図面は、単なる図面の進化ではなく、「舞台づくりの質」を大きく変える可能性を持った技術です。効率、安全、演出、すべてを支えるこのツールを、舞台設営業界がいかに活かすかが今後の鍵となります。

 

私たちflapjackでは自社の資材を使い丁寧に設営等を行っています!

そして、一緒に縁の下の力持ちになってくれる仲間を募集しています!

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