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イベント設営が止まる理由|ボトルネック理論で考える現場の「詰まり」

こんにちは、Flapjackの岩崎です。

イベント設営の現場では、
「人はいるのに進まない」
「作業は終わっているのに、全体が止まっている」
そんな場面に出くわすことがあります。

一見すると理由がわかりにくいこの状況。
それを理解するヒントになるのが、
**ボトルネック理論(制約理論)**という考え方です。

今回は、**現場をスムーズに進めるための“一つの考え方”**として、この理論を紹介します。


ボトルネック理論(制約理論)とは?

ボトルネック理論とは、
全体のスピードは「一番詰まっている部分」で決まる
という考え方です。

ペットボトルを想像するとわかりやすいですが、
出口(首)が細いと、中身がどれだけ多くても一気には出ません。

現場でも同じで、

  • 一工程でも止まる場所があれば

  • そこが全体のスピードを決めてしまう

それが「ボトルネック(詰まり)」です。


イベント設営の現場にあるボトルネック

イベント設営では、こんな場面がよくあります。

  • 人手は足りているのに、資材待ちで止まる

  • 組める状態なのに、最終確認が終わらず進めない

  • 作業は早く終わったが、次工程が準備できていない

  • 撤去の最後の一工程で全体が待ちになる

このとき重要なのは、
「一番遅い人」や「一番大変な作業」ではなく、
“流れを止めている一点”を見ること
です。

そこを見誤ると、
人を増やしても、急かしても、現場は早くなりません。


人を増やしても早くならない理由

現場が遅れているとき、
「人を足そう」「もっと急ごう」と考えがちです。

でも、ボトルネックが

  • 確認工程

  • 資材の配置

  • 段取りの順番

にある場合、
人を増やしても“詰まり”は解消されません。

むしろ、

  • 人が増えて動線が悪くなる

  • 情報が錯綜する

  • 声が届きにくくなる

といった、別のボトルネックを生むこともあります。

事前にどこが詰まりそうなポイントか

  • 倉庫での積み込み順

  • 現場で最初に必要な資材は何か

  • 確認が必要な工程はどこか

  • 誰の判断で次に進めるのか

これらを整理しておくだけで、
現場の流れは大きく変わります。

早く動くことより、止まらないこと。
それが結果的に、設営全体を早く終わらせます。


新しく現場に入る人へ

ボトルネック理論は、
経験が浅い人にこそ知っておいてほしい考え方です。

「自分の作業が終わったからOK」ではなく、

  • 次の人は困っていないか

  • 自分の作業が流れを止めていないか

そう考えられるようになると、
**一気に“現場が見える人”**になります。

現場はチームで動くもの。
一人ひとりの動きが、全体の流れを作っています。


まとめ|現場を早くする一番の近道

ボトルネック理論が教えてくれるのは、
**「全体を早くしたければ、一点を見ろ」**ということ。

  • 人数

  • 気合

  • スピード

だけに頼らず、
「どこが詰まっているか」を冷静に見る。

それが、安全で、無駄のないイベント設営につながります。

Flapjackはこれからも、
現場の流れを止めないための工夫を重ねながら、
一つひとつのイベントに向き合っていきます。